今年7月に入って以降、原油価格が大幅に上昇し、足元では1バレル=80ドル台前半で推移しています(図1)。200日移動平均線を上回ったのは2022年8月末以来、約2年ぶりのことです。 このところの原油上昇は、サウジアラビアなどによる減産が要因だと言われていますが、マーケットでは原油の強気相場は長続きしないという見方がコンセンサスのようです。なぜなら、世界最大の原油輸入国である中国経済の悪化傾向が止まっていないからです。 現在、モノの需要は世界的に落ち込んでおり、製造業の景気指数は主要29カ国・地域の7割で企業活動が縮小したと報じられました。また中国では輸入額が4カ月連続で前年を下回るなど内需に勢