「ESG投資」は資産の長期的拡大の指標となるか

環境や社会的意義にも留意した企業経営は広がっているが

小島 淳/2018.11.30

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 投資する金融商品選びにあたって最も重視したいのは、当然のことながら長期にわたる収益性です。それを実現するための要素として投資対象(市場)やコスト、運用手法などがありますが、収益性はともかく長期間という条件を満たす要素は少ないようです。

 その長期にわたる収益性を考える尺度として最近、注目を集めているのが「ESG投資」です。ESGはEnvironment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)の頭文字で、企業の持続可能な成長のために、これらの観点が必要だという考え方。逆に言うと、ESGの観点が希薄な企業はリスクを抱えていると判断され、長期的な成長が期待できないことを意味します。

ESGは市場からきちんと評価されているのか

 この考え方は欧米の機関投資家から世界中に広がっており、最近では日本の個人投資家の間にも浸透しつつあります。企業経営の基本的な考え方としても広がっているので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。ESGの観点から言えば、環境や社会的意義、企業統治などにも十分に留意しながら収益拡大をめざすのが現在の企業経営というわけです。

 一方、資産形成を目的とする個人投資家にとって大事なことは、ESGを重視した企業が市場からきちんと評価され、株価に反映されることでしょう。ESGは立派だけども収益は伸びず、株価も冴えない――という企業では投資対象になり得ません。

 そこで、ESG投資を個人の資産形成に活用するためのヒントを考えてみます。