第1回 「張作霖爆殺事件」日本軍による暗殺とバレた銭湯でのマヌケな失態 第2回 張作霖事件、「陸軍の関与なし」の報告に昭和天皇が激怒 からつづく。 ところが歴史というものはまっすぐに進みません。 この件について6月27日に田中首相が天皇に最終報告をすることになったため、牧野内大臣が念のため先の結論を確認したところ、なんと西園寺さん(西園寺公望、さいおんじきんもち)が意見をひっくり返してしまったのです。「そんなことをしたらとんでもないことになる。天皇陛下自ら総理大臣に辞めろというなど、憲法上やってはいけないこと。賛成した覚えはない」というわけです。 驚いたのは牧野内大臣で、「あなた陸軍を抑えな
田中内閣総辞職で張作霖事件は決着も、苦悩する昭和天皇
――半藤一利が語る、昭和の幕開けとともに勃発した大事件(3)
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