地盤が悪すぎて、「このダムは絶対に完成できない」と地元住民に指摘されているダムが豊川上流にある。国土交通省中部地方整備局(以後、国交省)が進める設楽(したら)ダムだ。前回書いた豊川の霞堤地区から車で1時間。上流に向かうと、過疎化が進む人口約4000人の愛知県設楽町に辿り着く。 完成できない理由について「まぁ、見ればわかります」と言って現場に案内してくれたのは、ダム予定地直下に暮らす伊奈紘さん(79歳)だ。愛知県立の小学校校長を6年、中学校校長を3年務め上げた元理科教師だ。 案内された先には、鉄骨の上に作った工事用道路が、山に巻きつき、谷を渡り、ダムの天端(一番上)の高さまで続く、見たことのない
奇観!山肌に鉄骨を組んだ工事用道路、「掘ったら崩れる」軟弱地盤に予定されたダム、3200億円かけ本日も工事中
【川から考える日本】利水目的の8割はマッチポンプ?誰も責任をとらない公共事業に多額の税金と膨大な時間
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