JR南武線の谷保(やほ)駅から西に800メートルほど、国立市の谷保という場所に、「三田氏館」「谷保の城山(じょうやま)」「谷保城」などと呼ばれる城跡がある。一帯は東京都の歴史環境保全地域に指定されていて、緑地の中の散策が楽しめるところだ。 城内には現在も三田氏の御子孫が住んでおられるが、この三田氏は戦国時代に青梅地方に勢力をもった国衆の子孫で、江戸時代になって当地に居住したと伝わっている。ただし、城跡は中世〜戦国時代のなので、三田氏が築城主というわけではない。おそらく、帰農した三田氏が土塁や堀の残る城跡に居を構えたのだろう。 近世に編まれた地誌類は、平安時代の武将などを居住者として挙げているが
「館」は本当に「館」なのか?武蔵野台地に残る、谷保城や伝立川氏館に見る城跡の真実
東京近郊の「問題な城跡」を歩く(9)谷保城と伝立川氏館
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