「漢字を覚える」「九九の計算ができる」「英単語を理解できる」、こうした能力は脳の外側にある「大脳皮質(前頭葉を含む)」が司っています。大雑把に言うと、大脳皮質は文明社会で生きていくために必要なスキル──計画を立てるとか、他人とうまくコミュニケーションを取るとか──を活用するために存在しているのです。 知識の詰め込みはこの大脳皮質に情報という刺激を与えて行います。ただ、大脳皮質より内側にある「大脳辺縁系」という、喜怒哀楽の感情を司る部分との連携がうまく取れていないと、短期的な記憶しかできなくなるのです。 大脳辺縁系は、小さい頃に親の愛情と信頼を受けることで育っていきます。「知識を詰め込む」だけの早