本書の著者・中溝康隆氏は1979年生まれのライター兼デザイナー。著書には『プロ野球死亡遊戯』(文春文庫)や『原辰徳に憧れて』(白夜書房)など野球に関係した本が多く、「文春野球コラムペナントレース2017」では、巨人担当として初代日本一位に輝いたほどの“筋金入り”の野球ファンである。 そんな野球に造詣の深い著者が書いた本書のテーマでもあり、文中にたびたび登場するのが以下のフレーズだ。 どんな選手にも、活躍の陰には並々ならぬ努力と挫折、さらには“運”に翻弄されたドラマがある。順風満帆に思えても、一寸先には思いも寄らない運命が待ち受けていることもあるのだ。そしてそれは、野球選手だけでなく市井に生きる