河南省は、黄河中下流域に位置し、北は山西と河北、東は山東と安徽、南は湖北、西は陝西の6つの省と隣接する。省の総面積は終戦頃で約16万5000平方キロメートルに及ぶ。 この地は古くから中原といわれ、数多くの王朝が発生し繁栄を築いた。省北部の安陽は、今からおよそ3500年前、殷王朝後期に都が置かれた所だ。殷は占卜(せんぼく)に漢字の原点といわれる甲骨文字を用いたことで知られる。 西部の洛陽は、周代の都市国家洛邑を原形とし、後漢以降いくつもの王朝がここに首都を定めた。省中部にある開封は、隋代に大運河が通ると、この地域の商業の中心地として発展し、960年に成立した宋(北宋)の首都となる。 このように河