【関連記事】 後編:【出生数75.8万人の衝撃】「奇跡の町」が高齢者に突きつけた過酷な現実「子育て支援より墓じまいにカネを使うのか」 奈義町がなぜ思い切った子育て応援施策を打ち出したか、その歴史的経緯をお伝えしましょう。2002年、奈義町では人口流出が止まらず、町を維持できないリスクにさらされており、他町村との合併の話が持ち上がったのです。 ただ、当時の町民の意思は明確で、約75%の有権者が住民投票で「奈義町の独立」を支持しました。合併話は立ち消えとなりましたが、ただでさえ町の人が少ないうえに高齢者が大半という課題は残ったままでした。若い人に子どもを産んでもらい、奈義町民になってもらわないと、