先日掲載した「『光る君へ』で話題、平安貴族にお金持ちはいなかった…という意外な事実」で説明したように、平安時代の日本は貨幣経済ではなく、物々交換経済であった。平安貴族たちは、そんな原始的な経済システムに拠って立ちながら、栄華をきわめたわけである。 彼らが贅沢な暮らしを実現できた基盤は、7世紀後半から8世紀の初めにかけて形成された、「律令制」という中央集権的システムにあった。では、なぜ中央集権的システムによって、貴族たちは繁栄できたのだろうか? まず、ご理解いただきたいのは、古代の日本で国家が成立する過程は、決して日本列島の閉じた社会の中で起きたことではなかった、ということだ。日本の国家形成は
平安貴族の収入源とは?彼らの栄華を可能にした“中央集権システム”の本質
全国から吸い上げられた税を富として都で消費する「新体制」の実態
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