そもそも「イギリス帝国」はいつ興ったと考えればいいのか。 本書では第1章「帝国の黎明期──二流国イギリスの『帝国の兆し』」において、イギリス帝国のスタートをどこに求めるかは諸説あるとしつつ、15世紀半ばに始まった「大航海時代」から話を進めている。 この時点ではイギリスを「二流国」と扱っているわけだが、実際に当時のヨーロッパを代表する大国はスペインだった。どちらかといえば辺境に位置するイギリス(イングランド王国)では、海外貿易が可能な物産は羊毛くらいしかなかったという。 では“二流国イギリス”が帝国を築く兆しは、歴史上どの段階で見られたのか。著者の秋田茂氏(大阪大学大学院人文学研究科教授)は「十
興隆・繁栄からの衰退…グローバルヒストリーから読み解く「イギリス帝国」
【ブックレビュー】二流国から世界帝国、そして…運命を分けたポイントは?
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