裁判員裁判とは、市民から選ばれた裁判員が刑事事件の審理や評議に加わる裁判を指します。市民が刑事事件の審理に加わる「陪審制度」は米国をはじめ、イギリスやフランスといった欧州各国など世界で広く採用されています。外国のドラマや映画に登場する緊迫の法廷シーンに、陪審員が座っている姿を観たことがある人も多いでしょう。それとほぼ同じ仕組みが日本の裁判員制度です。 日本では戦前の一時期、一部で陪審制度が導入されていましたが、戦後は長らく、司法試験に合格した法曹の専門家だけが審理するシステムが続いていました。その流れに終止符が打たれ、裁判員制度が始まったのは2009年のことです。 なぜ、このシステムが導入され