筆者(宮沢)は文系出身である。出版社に就職し、建築専門誌に配属されて「建築」と出会った。今は「画文家」を名乗り、建築のおもしろさを一般の人に伝える活動をしている。 自他ともに認める“建築好き”だ。しかし社会人になるまで、「建築」にまったく興味がなかった。 当時(1990年代初め)、一般向けの建築の本はほとんどなかった。まるで「わからないやつは読むな」という感じの本ばかり。それでも仕事だから、必要な本を読み続けていると、あるときコップから水があふれるように「建築っておもしろい」と思い始めた。 でも3年は長すぎる…。数カ月、いや数日でおもしろさがわかったらよかったのに…。『画文でわかる建築超入門[