デジタル化に取り組む中小製造業者に共通する成果として、仕事時間に「ゆとり」が生まれていることを前回指摘した。大切なのはこれをどう活用するかである。 ゆとりをうまく活用し、デジタル化のメリットを最大化したケースにはどんな事例があるのか。ゆとりの活用によってどんな成果がもたらされたのか。中小製造業4社のケースを見ていきたい。 中央工機(岐阜県関市)はクラウド型の生産管理システムの導入で、原材料の調達から生産ラインの稼働、納品までの一連の工程を管理するようになった。デジタル化によって間接部門を効率化できた結果、同社は生産部門に人員を手厚く配置している。 多品種少量生産の鍵を握るのは金型の段取り替えで