「秋の味覚の王様」と称されながらも、庶民の口に入ることがなかなかないマツタケ。それだけにその独自の流通の仕方についても一般にはほとんど知られていない。店頭に並んでいるマツタケはどのようにして売り場にたどり着くのか。今回はそれについて説明をしてみよう。 農林省の2022年の統計によるとマツタケの産出量は全国で35.5トン。これを都道府県別でみると、長野県が1位で22.6トン、2位が岩手県の6.5トン、それ以下は和歌山県が2.6トン、石川県が0.8トン、岡山県0.6トン、宮城県と京都府がそれぞれ0.3トンという具合になっている。 つまり長野と岩手の2件で全国の8割以上の出荷をしていることになるのだが