今年も残すところあと3か月を切ったところで、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスによるイスラエル攻撃という地政学リスクイベントが世界中の耳目を引いている。累次の利上げを経てもインフレ終息が見えてこない世界経済にとって、小さくない話と言わざるを得ない。 筆者の元には為替市場、とりわけ円相場への影響に対する質問が多いため、本コラムでは為替市場を中心に現状と展望を簡単に整理したい。 直感的に想像された通り、10月6日(金)のハマスによる奇襲攻撃を織り込んだ週明けの国際商品市場では原油価格が急伸し、為替市場では産油国通貨であるノルウェークローネが買われている。 具体的に数字を見ると、1
ハマスによるイスラエル攻撃と中東の不安定化が円相場に与える影響とは
円安を延命させる中東リスク、迫力を失う「リスクオフの円買い」
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