去る7月28日、日本銀行は当面の金融政策運営のあり方を変更した。直前まで変更はないとみる市場関係者が多かったことから、ある意味、驚きだったのだろうが、その決定はスムーズに受け入れたようだ。 それは、変更の仕方が非常に「日本的」であったためか、あるいはそもそも金融市場が望んでいた方向であったからか。おそらく、その両方だったのだろう。 金融政策決定の過程をできるだけ透明なものにするというのは、もう長いこと世界の主要な中央銀行の基本路線になっている。これに対し、短期と長期の両方の金利を中央銀行がコントロールしようとするイールド・カーブ・コントロール(YCC)の出口にあっては、その決定がサプライズとな