インドのモディ首相は6月22日から国賓として米国を訪問する。グローバル・サウス(発展途上国の総称)の代表を自認するモディ氏は、国力の増大を武器に国際的な影響力を急速に高めている。今回の訪米もその一環だ。 今年、インドの人口は中国を抜き世界一となった。そのインドを「世界経済を牽引する存在」と捉える論調は日増しに増えている。国際通貨基金(IMF)はインド経済の今後5年間の成長率を約6%と見込んでいる。2027年には日本を抜いて世界第3位の経済大国になると予測している。  実際、インド経済の将来性を有望視する根拠はいくつかある。例えば、グローバル企業の「中国プラスワン」戦略はインドにとって追い風だ。