4月の消費者物価総合指数は前年比3.5%の上昇だった。生鮮食品とエネルギーを除くと4.1%の上昇だ。これほどのインフレを経験してみると、デフレから脱却しさえすれば日本経済の調子は良くなるというのは幻想だったようにも思える。「いやいや、それは賃金の上昇を伴っていないからだ」。これが、ここへ来て出てきた注釈だが、良く考えてみれば、高度成長期の日本でさえ賃金の動きは物価の後追い的側面が大きかった。 それでは、そもそもアベノミクスが目指していた2%のインフレ目標の意味合いは何であったのか。40年ぶりとも言われるインフレの中で、もう一度考えてみることにも意味がありそうだ。 もし、賃金も上がっているのであ
40年ぶりの物価上昇、33年ぶりの株高…インフレ目標2%とは何だったか
本質である「デフレにしない保険」としては機能したが、それが大切なのはこれからだ
Premium会員登録のご案内
Premium会員の特典
- プレミアム限定の記事配信
- プレミアム専用記事レイアウト
- 印刷に最適な画面提供