米国の高等教育機関でいま、珍しい現象が起きている。 人口の増えている米国のような国では、大学生の総数は年とともに増えていくかに思われるが、米国ではすでに頭打ちになっている大学が多い。 全米の入学者数を眺めると2022年春は1790万人であったのに対し、今春は1480万人にまで減少している。 ただその中で、コミュニティー・カレッジ(以下コミカレ)の学生数が増え始めている。 全米には1167校のコミカレがあり、そのうち約9割は公立校である。 過去10年ほど、コミカレの学生数も減ってきていたが、ここに来て反転し始めた。 コミカレは地元に根付いた2年制の大学で、州政府による資金援助があるために授業料も