平成22(2010)年に制式化され量産が始まった「10式戦車」は、令和5(2023)年現在、約100両余が北海道、関東および九州に配備され任務についている。 2022年2月24日に始まったロシアのウクライナ侵攻においては、地上戦闘の主役である戦車の動向が話題となっている。 特に、ロシア側の戦車損耗の大きさとウクライナに対する米国、英国、ドイツの戦車供与が今後の戦況推移に大きく影響するとして話題となっているこの頃である。 そこで、「10式戦車の開発と現状」と題し、2回に分けて10式戦車を徹底的に解剖してみたい。 なお、10式戦車は自衛隊では「ひとまる・しき・せんしゃ」と呼ぶ。 平成14(2002