日本銀行の植田新総裁は、市場との対話を重視する方針を打ち出している。その中央銀行と金融市場との対話とは、具体的にはどういうものなのだろうか。 将来の政策変更があらかじめ分かるようにすることなのか。そうだとすると、そういう政策運営の方が、金融市場に「ショックと畏怖」を与えるやり方よりも常に効果的と言えるのだろうか。そもそも、金融市場は中央銀行の言うことを鵜呑みにするだろうか。逆に、金融市場は中央銀行に対し、本当にマクロ経済にとって最善と判断した情報を伝えるのだろうか。 中央銀行総裁が、市場との対話を重視すると言えば、多くの人がそれは良いことと思うが、本質的にその対話とはどういうものなのか、あるい
日銀・植田総裁と「市場との対話」、どうすれば期待する効果が出せるのか
中央銀行と金融市場との対話、その本質を考える
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