令和5年(2023)5月15日配本予定の『謙信×信長 手取川合戦の真実』では、上杉謙信と織田信長それぞれの人生を伝記形式に著述して、それが最後に手取川で交わる形で描いている。 この記事ではこのふたりについて、少しだけ説明したい。 濃尾の織田信長は、とても野心的な人物と見られているが、父・織田信秀がそうであるように、もともと一介の武人という意識が強く、はじめのうち為政者とは自認していなかったようだ。 尾張時代の信長はかつて尾張守護の斯波義銀を追放したが、これもやりたくてやったわけではない。 戦国時代は、下克上の時代といわれるように、家臣が主君を裏切ったことがよく知られていいる。 だが、実は主君も