米WTI原油先物価格は1バレル=75ドルから80ドルの間で推移している。 米FRBをはじめとする中央銀行の利上げによる需要減の懸念と「ゼロコロナ政策を解除した中国の原油需要が急回復する」との期待が綱引きをしている構図だ。 まず最初に供給サイドの動きを見てみたい。 ロイターによれば、OPEC加盟10カ国の2月の原油生産量は前月比15万バレル増の日量2897万バレルとなった。だが、OPECプラス(OPECとロシアなどの大産油国で構成)の目標を88万バレル下回っている。OPECプラスは昨年(2022年)11月から日量200万バレルの減産で合意し、2月もその目標が維持されているが、未達の状態が続いてい