未知の言葉に興味があり、言葉を覚えるということに楽しみを感じる。新しい言葉を知り、その意味を理解するということは、まだ知らない世界の一部に照明が当てられるような感覚があります。 それと、幼児期に母親が読み聞かせをしてくれて、それで本を読むことに馴れていったという面はある思います。 例えば「アラビアン・ナイト」を暮夜(ぼや)、枕辺(まくらべ)で読み聞かせするときも、母は子供向けのやさしい言葉遣いの本ではなく、難しい言葉も混じる翻訳版の「千夜一夜物語」を読んでくれました。 知らない言葉の意味を母に尋ねたり、想像して埋めたりしながら、眠りにつく前の一時、日本語の豊かな世界に遊んでいた。その影響か、今