実朝とともに鶴岡の社頭で斬殺された、源仲章。 慈円僧正が書き記した『愚管抄(ぐかんしょう)』という書物は、実朝に付き従っているのはてっきり義時だと思った公暁が、仲章も斬ったという話を載せています。慈円は、「これは儀式に参列した人から聞いた話だ」とわざわざ断っているので、確度の高い情報と考えてよいでしょう。 そこで、仲章については、人違いで斬られてしまった気の毒な人物、のようなイメージを持たれてきました。というか、これまでさほど注目されてきた人物ではなかったのです。 ところが『鎌倉殿の13人』では、生田斗真さんが魅力的な悪役として仲章を演じていました。では、実際の仲章は、いったいどのような人物だ