大河ドラマ『鎌倉殿の十三人』では、菊地凛子演じる「のえ」が北条義時の新しい妻となった。 そこで今回は、ドラマに登場した義時の三人の妻たちを取り上げたい。 まず、ドラマで義時の最初の妻とされたのは、ガッキーこと新垣結衣が演じた八重だ。八重は、ドラマでは坂口健太郎演じる北条泰時の母親でもある。 だが、鎌倉幕府の公的な歴史書である『吾妻鏡』には、八重が義時の妻であったという記載は見当たらず、泰時の母親も「阿波局」という、御所に務める官女であること以外は、よくわかっていない。 しかし、ドラマの時代考証を務める坂井孝一氏は、八重は義時の最初の妻で泰時の母であったとう仮説を立てており(『鎌倉殿と執権北条氏