円安が止まりません。9月7日の外国為替市場では円相場が下落し、一時1ドル=144円台をつけました。1週間で5円ほど下落したことになります。読者のみなさんがこの記事を読んでいるときには、いったいいくらいになっているでしょうか。 輸入物価を直撃する円安は物価の上昇をもたらします。8月の東京都区部の消費者物価指数(持ち家の帰属家賃を除く総合)は前年比3.5%増と、消費税率引き上げの影響が本格化した2014年9月以来の水準となりました。持ち家の帰属家賃を除く物価は消費者の実感に近いと言われています。米国のような急激な上昇ではないにせよ、日本でも物価高が鮮明になっているのです。 しかし日銀は量的緩和の維