まるで「独裁者」の亡霊が蘇ったような気持ちになった。 今回のフィリピンの大統領選挙で、かつて20年以上も大統領の座につき独裁体制を敷いていた故マルコス元大統領の長男フェルディナンド・マルコス・ジュニア、通称「ボンボン・マルコス」(64)が圧倒的多数の票を集めて勝利した。 かつて、共にマルコス政権の崩壊を取材したO氏はこの選挙結果を見て言った。「あの“ボンボン”が大統領だって? 散々バカにされていたのにね。あいつが大統領になってフィリピンがどう変わるのかわからないけど、いま確実に言えるのはニノイ・アキノ国際空港(旧・マニラ国際空港)の名前がまた変わるって事だね」 話は1986年のフィリピン大統領