日本やアメリカでは、コロナ禍に対応するため巨額の国債を発行している。かつてない規模となった財政赤字は、古典派、あるいは新古典派経済学ではもはや説明しきれなくなってきており、新たな理論的枠組みが今必要となってきている。では近年、賛否両論を巻き起こしている現代金融理論(MMT)は、新しい理論的枠組みを提示しているといえるだろうか? 果たしてそれは、従来の経済理論に置き換わるほど堅固な理論といえるだろうか?