哲学的・反戦的色合いの濃かった『宇宙からの帰還』と比べると、途轍もないものを読んでしまったという興奮は薄い。しかし、そこには人類の確かな進歩があるように感じる。『帰還』と同じく、無限の想像力と好奇心を喚起する一冊である。