「人びとが寄り集まって食べること」には、どんな意味があるのだろうか。大正・昭和初期に都市生活を送った人びとが、どのように「胃袋」を満たし、何を得ていたのか、湯澤規子著『胃袋の近代 食と人びとの日常史』(名古屋大学出版会刊)から読み解きたい。