七夕と聞くと「ささの葉、さらさら~」で始まる唱歌「たなばたさま」と共に、色紙で飾りつけられた竹飾りが頭に思い浮かぶ。夏の夕暮れ時、短冊に願い事を書いて飾りつけ、「織り姫と彦星が出会えますように…」と願いながら夜空を見上げる行事は、子どもにとっても1年に一度のささやかな楽しみだった。そんなかわいらしい七夕と、巨大な山車燈籠の雄壮さを競い合う青森のねぶた祭が同じ起源の歳時だというのをご存じだろうか? もともとは中国から伝えられた七夕は、日本の季節感や独自の文化を取り入れながら、地方に伝わり、多様に発展していったそうだ。その意味に込められた思いを知ると、夏の祭がますます面白く見えてくるに違いな