日本のショートケーキは、英米とフランスの両方から自分たちの好みに合うよう、アレンジしたものだったのではないだろうかというのが私なりの推理だ。こうして日本人の舌に合よう、昭和の初め頃に完成形がつくりあげられたショートケーキは、戦後の高度成長期を迎えた昭和30年前後に、広く一般に普及していく。