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ひとつは、手間・時間が削減できることです。以前のR2営業部のようにIT部門にデータの抽出を依頼するケースは少なくないはずです。しかし、この場合「IT部門に依頼する」→「IT部門が抽出する」→「各自で加工する」という3つのステップを踏むことになります。その点、セルフサービスBIなら、必要なデータを直接自分のPCに取り込むことができるので、「各自で加工する」というフェーズから始めることが可能です。
「各自で自由に加工できる」ということは、全社視点ではなく、「自分に関係のあるデータだけを抜き出して分析できる」ということ。これを実践することにより、これまでと違った新しい発見をもたらします。「他の地域では、どの時期にどんな商品が売れているのか」といったことから、「キャンペーンの効果測定」や自分の担当する製品が「なぜ売れたのか」あるいは「なぜ売れなかったのか」まで、細かく分析をすることができます。通常、膨大な抽出データをもとにこうした分析を加えていくことは大変骨の折れる作業ですが、SQL Server 2008 R2 PowerPivot for Excelの場合は、豊富な機能がサポートしてくれるので、簡単に分析することが可能です。
新たな発見といっても、それが1カ月後にわかっても意味がないことも多いでしょう。例えば、新製品の売れ行きを分析することは重要ですが、旬の時期が過ぎていれば、その分析結果を生かせなくなるからです。反対に、分析が早めに行えれば、それだけスピーディに対策を打つことが可能です。セルフサービスBIなら、すぐにキャンペーンや新製品の投入後の結果を判断して、新しい施策を打つことが可能になるため、機会損失を極小化し、売上げの最大化を図ることが可能になります。R2営業部でも、新しい発見をもとに、新たな対策を取ることにしたようです。