ドル/円相場は年初来高値圏での取引が続いている。依然としてマイナス金利解除との関係性や為替介入の可能性を問うような論調が支配的だが、3月21日に公表された2023年12月末時点の資金循環統計を元に家計金融資産の構成状況を整理しておきたい。 過去のコラムでも何度か論じているように、「資産運用立国」政策と円安・株高の関係性が注目される中、資金循環統計の変容は日本の経済・金融情勢を考える上で極めて重要な分析対象となりつつある。 既報の通り、2023年末の家計の金融資産残高は2141兆円と過去最高を更新した(図表①)。 構成を見ると、95%以上が円貨性の資産、特に現預金(外貨預金を除く)が50%以上と
【円安トレンドに変化なし】「貯蓄から投資」で海外に流出する個人金融資産、最新の資金循環統計で浮き彫りに
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