「たとえばアダルトコンテンツを見てる男の子でも、好きな女の子にはそういうことしてほしくないという感覚があるはず。この作品を通して、異性に対する矛盾した欲求にも焦点を当てていくことになります」と大谷杏子教諭。 取り組むのは、直木賞作家・東山彰良の短編集『どの口が愛を語るんだ』(講談社)から「猿を焼く」。授業見学の予習として、私も読み、衝撃を受けた。これを教材に選んだ大谷さんの本気を感じた。 念のため断っておきたい。中学受験でわが子が駒東を目指しているからといって、この小説を小学生にいきなり手渡すのはやめてほしい。えげつない性的描写も含まれているので、必ず保護者が読んでから判断してほしい。  残酷な