裁判になれば、各プレーヤー(=当事者。本記事では直観的なわかりやすさのため、プレーヤーと呼ぶ)が法的主張を行う。そのため、法廷ではプレーヤーの数だけ法的パラレルワールド(複数の法的な世界線)が出現する。ハマスとイスラエルの紛争(以下、本紛争)に関しては、このパラレルワールドは、この紛争を取り巻く各主体によって、しかも他の事件では問題にならないような基本的な前提から分岐している。そして例えば、「戦争犯罪」概念が成立しない世界線に身を置くプレーヤーは、「戦争犯罪」が行われた、という主張を行うことはできない。 この記事で行うのは、各プレーヤーがどのような法的世界線に身を置いているのか、過去の発言等か