日本の中長期的な姿を物価上昇率2%、生産性上昇率も1%程度は実現したいとすると、賃上げは定期昇給分を除いたベースアップで3%というのが望ましい水準になります。2023年は定昇分(1.6~1.7%程度)を除くと2%程度なので、まだ低い。 定昇込みの上昇率で見れば4%台後半が必要で、強めの要求を出すのは労働組合としては当然です。また、大手企業は応じられると思うのですが、中小企業に広がっていくかが焦点になります。 賃上げを持続的なものにするには、よく言われることですが、物価と賃金の「ノルム」(規範)が変わらないといけない。どういうことかというと、物価体系全体として、適切な価格転嫁が行われる必要がある