ロシアの隣国ジョージアで、ウクライナ侵攻に反対して母国を逃れた人たちの「反戦ロシア人社会」が岐路に立っている。しゃれたカフェなど同胞向けビジネスが花開く一方、地元ジョージア人は侵攻の歴史と重ね合わせ、その存在に不満を募らせる。異国でもがくロシア人社会を追った。 ウクライナ独立記念日の8月24日夜、首都トビリシの大通りを数百人のウクライナ避難民とジョージア人が巨大なウクライナ国旗を頭上に掲げて行進した。国会議事堂前でスマホのライトをともして侵攻の犠牲者に黙祷を捧げ、何度もこう合唱した。「ウクライナに栄光あれ!」 同じころ、5キロほど離れた郊外の旧ロシア大使館前でも同じシュプレヒコールが上がってい