アルゼンチンの金融市場が揺れている。 8月13日に行われた大統領選の予備選で、極右政党La Libertad Avanza(進歩自由党)の党首であるハビエル・ミレイ氏が開票率98%の段階で30.4%の得票率を得て、予想外に首位に躍り出たことが投資家の動揺を誘ったのだ。その結果、金融市場で通貨ペソに対する売り圧力が強まった。 こうした事態を受けて、アルゼンチン中央銀行は翌14日、対ドルでペソの公式レートを18%切り下げて1米ドル=350ペソで固定するとともに、政策金利を21%ポイント引き上げて118%にした(図表)。 そして、同日の市中の非公式レートは、1米ドル=600ペソ程度から680ペソ台ま