従来の日本企業は上意下達、チーム一丸となって業績に貢献することが是であり、それが日本企業の強さとされてきました。人材育成という観点でも、上司は部下に仕事のやり方を指示したり、成果が出なければ問題点を指摘したり、それでも成果がでなければ、自ら部下の仕事を奪ってタスクをこなす率先垂範型がよしとされてきました。「説明するより、自分でやった方が早い」という声は、その典型例であったと思います。 こういう文化が組織を支配しているため、上司が部下の話に耳を傾けるという習慣がそもそもないという企業は数多く存在します。上司にしてみれば、かつて部下だったときに上司から話を聞いてもらい育成された経験がありませんから