政府は2023年4月8日に任期を迎える黒田東彦・日銀総裁の後任に、経済学者で元日銀審議委員の植田和男氏を起用する人事を固めた。経済学者出身の日銀総裁は戦後初となる。同人事案は2月14日に国会に提示され、衆参両院の同意を経た後、内閣が任命することになる。 元より本命と言われ、事前報道でも政府からの打診が報じられた雨宮正佳・副総裁は「今後の金融政策には新しい視点が必要」との考えから固辞されたという。 なお、2人の副総裁は内田真一・日銀理事および氷見野良三・前金融庁長官と報じられている。現在に連なる非伝統的政策の理論的支柱である植田氏、現行の枠組みを熟知する内田氏、金融システムの安定化を目的としたプ