トランプ政権や安倍政権が中国の海洋侵出戦略に(遅ればせながらも)本腰を入れて対決する姿勢を示し始めた数年前より、筆者の知人(米海兵隊や米海軍関係者)たちの中から、「中国の台湾や南西諸島への軍事侵攻に対して日米同盟軍が効果的に対処するには、常設のアメリカ軍と自衛隊による統合共同司令部(以下「常設日米合同司令部」)が不可欠である」との意見が唱えられていた。 トランプ政権は中国やロシアを威圧するための米軍再建に莫大な予算投入を開始したが、バイデン政権が誕生すると、その代わりに、主敵(中国、ロシア、イラン、北朝鮮)に敵対する勢力(例えば台湾やウクライナ)やそれらに利害関係のある同盟友好諸国(例えば日本