自民党総裁選の候補者が出揃った。今回の総裁選では自主投票を決めた派閥が複数出てくるなど、従来に見られない選挙となっている。これは、派閥が所属議員の自主性を尊重していると言えば聞こえがよいが、「総裁候補を育成・擁立する」という派閥の根源的な機能が低下したとも言える。同時に、政策集団としての機能も大きく減退している。その結果、総裁選に出るような実力者も、ブレーンなどを活用しながら、個々に政策をまとめるのが珍しくなくなっている。