ソニーの新規事業創出プログラムから誕生した「MESH」は、2015年の発売以来、大きな注目を集めているIoTガジェットだ。その用途はさまざまな機能を持ったブロック形状の"MESHタグ"を"MESHアプリ" でつなげることによって、ユーザーの「あったらいいな」を実現してくれるというもの。難しいプログラミングや電子工作の知識は必要なく、IoTを活用した仕組みを簡単に作り出すことができるユニークなコンセプトの商品だ。

大人だけでなく、小学生を対象としたMESHの体験イベントなども開催されており、幼い頃からプログラミングに慣れ親しむ機会も生まれているようだ。

MESHタグ(IoTセンサー)の特長

用意されているMESHタグの種類は、以下のとおり。

・人感タグ:人の動きを感知し、システム起動が可能(例:会議室に人がいるかの確認)
・ボタンタグ:ボタンスイッチとして利用。ボタンを押すことで様々なシステム起動が可能となる
・LEDタグ:様々な色に発光可能なLEDライト。点滅パターンの変更も可能
・動きタグ:動き & 振動を感知することが可能(例:ドアの開閉を感知可能)
・明るさタグ:明るさや暗さを感知することが可能(例:夜間消灯の確認が可能)
・温度湿度タグ:温度や湿度の計測が可能(例:外気確認や社外ドア付近の温度計測)
・GPIOタグ:デジタル信号 & アナログ信号を他センサーや機器と連携が可能

今年3月に配信された新しいMESHアプリは、IFTTTアプレットに対応することで、LINEやTwitterなど20以上のサービスやスマートデバイスと連携が可能になった。次々と新しい展開が見られるMESHは今後もさまざまな活用が期待されている。

そんな中で、クラウド環境、サテライト環境でのビジネス支援に特化したインターネットシステムソリューションベンダーであるサテライトオフィスでは、企業の業務効率化に利用可能な IoT センサー/ビジネスフロー作成ツールとして、4月12日よりMESHの法人向け販売を開始した。

MESHの活用で企業の業務効率化を図る

会議室やトイレに IoTセンサーである人感タグを配置し、人の在室をメールやチャットで確認する。また、MESHアプリは、ビジネスフローを作成することが可能で、例えば、IoTセンサーであるボタンタグを押すことで、消耗品の補充依頼や作業依頼、各種オーダーを自動化するビジネスフローを作成することなど、業務効率化を気軽に図ることができる。

MESHタグ(IoTセンサー)と MESHアプリ(ビジネスフロー作成アプリ)活用例

■ボタンを押す
・消耗品の自動オーダー
・特定の部署へ作業依頼
・システム起動
・オーダー受付

■人感センサーを利用する
・会議室の空き状況の把握
・会社受付にて、来客を感知し、スタッフへの連絡
・トイレの空き状況の把握
・機密情報エリアに人がいることを感知し、音声で注意喚起し、スタッフに連絡

■動きタグ(動きを確認できるセンサー)を利用する
・ドアの開閉確認の把握
・着席確認

■明るさセンサーを利用する
・夜間、オフィスの消灯し忘れチェックを行い、メール送信
・倉庫の電気がついた場合、音声で注意喚起、管理者にメール送信、台帳にログ記入

■温度湿度センサーを利用する
・外気の温度を担当者に連絡
・夜間の社内空調の温度を管理者に連絡

■GPIOタグとサテライトオフィス・モジュールを連携する
・フェリカリーダーやバーコードリーダーとの連動
・カメラ機器やハンディープリンターとの連動
・音声合成、音声認識との連動

■MESHアプリ(ビジネスフロー作成ツール)と利用する
・様々な他システムとの連携(例 G Suite、Office 365、LINE WORKS 連携)
・基幹系システム、既存システムとの連携
・LINE、Twitter、Facebook などとの連携

無限の可能性を秘めているMESHは、個人で楽しむのはもちろんのこと、このように企業の効率化や、子どものSTEM教育に活用するなど、今後もさまざまな展開が期待できそうだ。