図1は、吉原の最高位の遊女である高尾太夫が身請けされるに際して、その金額を天秤で査定しているところである。なんと、高尾の体重と釣り合うだけの重さの小判が、その金額だった。もちろん、これは戯作の誇張と滑稽であり、事実ではない。 公許の遊廓である吉原の遊女の年季は、「最長十年、二十七歳まで」と定められていた。いっぽう、岡場所などは、そもそもが非合法の遊里だから、なんの制限も受けない。岡場所などの遊女は吉原より過酷な年季を課されることもあった。 さて、吉原や岡場所を問わず、年季中の遊女の身柄を客の男が金を払い、もらい受けることがあった。これが身請けである。ただし、多額の金がかかった。 楼主は、その遊
「元花魁」は自慢で、江戸庶民の羨望の的だった!莫大な金を払って身請けした遊女は男の妻か妾に
おおらか?破廉恥?江戸の「風俗」のリアル(11)
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