3月に入ってから、ドイツを筆頭とするユーロ圏債券市場への注目が高まっている。 現状に対しては2つの材料が重なっている。1つはタカ派姿勢の堅持を伝統とするドイツの財政運営が拡張方向に変わろうとしていること、もう1つはEU(欧州連合)全体でも防衛費を拡張しようという流れができつつあること、だ。 にわかに「欧州の再軍備」がテーマ化する中(ドイツはインフラ投資も対象)、域内債券市場が歴史的な転換点に差し掛かっているという可能性を感じさせる。 3月6日に開催されたECB(欧州中央銀行)の政策理事会でも、拡張財政の影響がユーロ圏経済を押し上げる可能性にECBのラガルド総裁が言及。同日に開催されたEU特別首