和歌山という街には、いい意味での地方都市っぽさがある。大阪から阪和線快速で1時間半ほどという距離感は、首都圏でいうなら東京から小田原か君津あたりに相当しそうだが、和歌山の場合は県境(昔でいう和泉と紀伊の国境)の山あいを越えることで、一気に大都市圏を脱した感じになる。 大阪にくらべて、どこなく垢抜けないといってしまえばそれまでかもしれない。でも、もっと何か、京阪神圏とは違う歴史と文化に育まれた地域なんだぞ、という空気が色濃く漂っているように感ずる。 それもそのはず、和歌山といえば何といっても御三家の一つ、紀州徳川家55万石の城下町である。紀州徳川家は家康の10男である頼宣(よりのぶ)が、元和5年
紀州徳川家の城として知られる和歌山城、原型を築いた豊臣秀吉の名残と、浅野、徳川の変遷が見られる稀有な城
小高い丘の上の部分は豊臣時代、豊臣と浅野時代が混在する石垣、資料を基に忠実に再現された天守
Premium会員登録のご案内
Premium会員の特典
- プレミアム限定の記事配信
- プレミアム専用記事レイアウト
- 印刷に最適な画面提供