例えば、当時の皇太子と皇太子妃(現在の上皇ご夫妻)は、非公開の記者会見の機会を多く設けていました。その場には、皇室報道一筋何十年という記者が勢揃いし、かなり厳しい質疑をしていたようです。「今の回答はおかしいのではないか」「皇太子はこうあるべきではないか」など、提言めいた意見に対しても即座に答えなければならず、そういった記者たちとのやり取りを通して自己表現力が磨かれていったと思われます。 ところが、今では報道機関の皇室担当記者はローテーションで次々に変わるため、宮内庁や皇室の立場をじっくり考えさせるような難しい質問をするよりも、無難なものになっています。半面、週刊誌やテレビのワイドショーなどは刹
皇室ネタはなぜ鉄板で読まれるのか?「権威」と「消費」のはざまで揺れ動く皇室報道の歴史
【著者が語る】『皇室とメディア』の河西秀哉に聞く、時代に応じて変化する皇室とメディアの不思議な関係
ここからは、JBpress Premium 限定です。
カンタン登録!続けて記事をお読みください。詳細はこちら